みやうち かんや(本名:池上子郎)
中学教師であった父の任地樺太(現サハリン)で少年時を過ごし、この北方辺境への郷愁はのちの小説作品にもしばしば現われる。早稲田大学在学中「早稲田文科」の同人として小説を発表し始め、一〇年卒業。その年発表した「中央高地」は、早くも芥川賞候補に挙げられる。戦時中は「現代文学」に参加。戦争末期、海軍に応召、一水兵としての苦しい体験は秀作「憂鬱なる水兵」などに結実した。父を描いた「七里ヶ浜」で、五三年度、平林たい子賞受賞。
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