吉備路文学館

文学者紹介

石川達三

いしかわ たつぞう

生没日
明治38年(1905)~昭和60年(1985)
ジャンル
小説家
出身地
秋田県横手市 

父の転勤に伴って、岡山県立高梁中学校から私立関西中学校に学び、少年期のほとんどを岡山で過ごした。

1935(昭和10)年、ブラジル移民の実態を描いた『蒼氓』で第一回芥川賞を受賞して華々しく文壇にデビュー。中央公論社特派員として戦線視察に行き、それを材とした『生きてゐる兵隊』では、即日発売禁止の筆禍事件にまきこまれた。

戦後に発表した作品は題名がそのまま流行語となり、その敏感な時代感覚は新聞小説の名手としてもてはやされた。

社会的な事件や実在の組織をとりあげた作品が多く、その作品は広い社会的視野と強い正義感にあふれている。