吉備路文学館

文学者紹介

田岡嶺雲

たおか れいうん(本名:佐代治)

生没日
明治3年(1870)~大正1年(1912)
ジャンル
新聞人・思想家
出身地
高知市

東京帝国大学漢文科在学中から雑誌「日本人」、「帝国文学」などに寄稿する傍ら自ら文芸誌「青年文」を創刊。文芸社会、政治評論の筆を執る。大学卒業後、津山中学校教師となり、一子をもうけたまま上京する。明治33年、再び岡山に戻り中国民報主筆となる。教科書事件では、筆誅の鋭さから告訴され、実刑判決を受ける。出獄後、「下獄記」を刊行。明治37年、中国民報を去り、二度七年に及ぶ岡山生活を終えた。

帰京後は文芸社会評論雑誌「天鼓」を発行するが、著作は次々と発売禁止を受ける。病を得ても執筆はやめず、最晩年の自由党左派の記録「明治叛臣伝」や、自伝「数奇伝」は貴重な述作といわれる。