吉備路文学館

文学者紹介

井出台水

いで だいすい(本名:治)

生没日
慶応元年(1865)~没年不詳
ジャンル
俳人
出身地
赤磐郡熊山町

 少年時代から父の影響で俳句を始める。本格的には日露戦争従軍中で、軍人仲間で拍車会を作り、荻原井泉水、河東碧梧桐らの指導を受けた。碧梧桐が主宰し、のち中塚一碧楼が主宰した「海紅」に依り、「碧」、「三昧」と碧梧桐とともに歩む。大正10年満州に渡ってアカシヤ会を興して自由律俳句を大陸に広めた。碧梧桐のルビ俳句に同調し、碧梧桐引退後もルビ俳句の再建につとめた。昭和15年『新日本俳句協会』の結成では実行委員に推された。

改造社版日本文学全集第38編「現代俳句集」には、「三昧」時代の作品30句が採録されている。個人句集に「台水口調」がある。